リフォームといっても、機能の復旧や見栄えを良くすることが目的のリフォームもありますが、人間が健康維持のために体質を改善するように、住宅も、見えない部分を含めて品質そのものを改善することができます。そのためには、建物の専門家である建築士と共にリフォームを進めることで、暮らしにおける快適性・安全性がアップすると共に、建物の資産価値を高めることができるのです。
資産価値を上げるリフォームの内容とは?
【省エネリフォームにおカネをかける】
住宅の省エネ性を高めるには、断熱性能を上げる必要があります。天井裏、壁の中、床下の断熱材を、より断熱性能の高い材料に取り換えたり、断熱材が十分ではない箇所に断熱材を補填したりします。手軽なところでは、窓のガラスを複層に替えたり、内窓を設けるなどで、断熱性能を高めることが可能です。これにより、夏は外部の熱を遮断し、冬場は屋内の暖気が外部へ逃げる量を低減し、結果的に空調の効率を高め、省エネ効果が期待できるのです。また、居室間の温度差を低減することで、ヒートショック防止の効果も見込めます。
【住宅の耐震性を高める】
耐震診断をした上で、耐震性の低い箇所に壁を設けたり、筋かいを増やしたり、梁を太いものに変えたりします。特に1981年5月以前に建築された建物は、旧耐震基準に基づいているため耐震性能が低い恐れがあり、耐震改修は建物の安全性を高めるために重要なリフォームとなります。また1981年6月以降の新耐震基準の建物であっても、今後予想される大規模地震に備え、念のため耐震診断を行い、結果によってはリフォームで耐震性能を高めることが望ましいとされています。
【多くの人が求める”適度な”修繕に留める】
多くの人は住宅設備の内、キッチンにこだわります。それは、毎日使う場所でもあり、家族の食事を作る住宅の心臓部ともいえるため、当然ともいえるでしょう。
しかし、そのこだわりが強すぎると将来の買い手にとって「こんな豪華な設備は求めていない」「最新鋭かもしれないけど自分には使いづらい」と購入を敬遠されてしまう可能性があるのです。
ポイントは、自分好みのキッチンリフォームを過度にやりすぎるのではなく、多くの人が求めるであろう適度な水準に留めることです。
自分自身が快適となるリフォーム・リノベーションをしてはいけないということでは決してありません。
次の買主のことばかり考えるのではつまらない生活になってしまいます。自分の暮らしやすい住環境とし、快適な住まいを満喫することをもちろん優先ください。
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